5月6月の2か月間でトリオのワンマンライブが5本もありました。
ちょうど1年くらい前にトリオを結成して、ワンシーズンに1回くらいのペースでライブができたらいいね~なんて話していたのですが、ほんとうにありがたいことにこの2ヶ月だけでたくさん演奏する機会をいただけて、かけがえのない時間を過ごすことができたようにおもいます。

まず5月5日、白楽BLUESETTEでのワンマンライブ。
4回目のブルースエットでのライブ。子供の日ということで「子供」をテーマにセットリストを組んで、なんだかいつもよりのびのびと、かつ挑戦的な演奏ができたとおもいます。
あとあれですね、新曲「道」の初演でした。トリオをやるようになって、はじめて感じたことがあります。それは「ジブンによって作られた音楽なのに、その音楽によってジブンが作られていく」ということ。その感覚を突詰めたくて作ったのが「道」という曲なんです。いままで歩んできた道ではなく、これからできる道。それは未知。しらないジブンに出会う道。ジブンに挑む曲。たぶん、このトリオでやってきたから生まれた曲なんだとおもいます。

続いて5月31日、川崎のチッタデッラの噴水広場でのワンマンライブ。
過去に2度、トリオとは違う編成、違うメンバーで出演したことがあるライブだったのですが、トリオでの出演は初めてでした。
前2回ではまだまだ力不足だと感じていましたが今回は違いました。通用する、届く、という実感が得られました。まるで見たことのない、はじめて出会うひとたちが我々の演奏を偶然耳にして、立ち止まってくれて、歓声をあげてくれた。
たしかな手応えがありました。しかし同時にまだまだやれる、もっとできる。そんなことをおもいました。

そして6月3日、矢部駅前のソラ珈琲&食堂ヒュッテでの昼夜2本のライブ。
昼のライブではスタンダードを演奏したことで通りがかったひとたちがお店に入ってきてくれました。予定にないアンコールをいただき、多くいらっしゃった古い曲が好きだというお客様方のために美空ひばりの「真赤な太陽」を演奏しました。
夜のライブでは我々と同世代くらいのお客様が多く集まってくださり、それに合わせて予定していたセットリストを変更して演奏しました。ここでも予定外のアンコールをいただき武満徹の「小さな空」をさらりと演奏しました。
どちらのライブでも終演後に多くの方が声を掛けてくださって、ここでも密かに「よっしゃあ!」と拳を握ったものでした。

最後に6月10日の平沼集会所でのワンマンライブ。
当初予定していた座席がすぐに予約で埋まってしまって、急遽増やした予約席、それでもいっぱいのお客様!その殆どが50歳以上のお客様で、90代だという方まで!
ここでは前半にジャズのスタンダードや歌謡曲のカバーを、休憩を挟んで後半はオリジナルのナンバーをトークを交えて演奏したのですが、この日ほど客席からの熱を感じた舞台はなかったようにおもいます。アンコールの演奏を終え暖かい拍手のなか3人で並んでお辞儀をして、顔を上げたときに客席いっぱいの笑顔が見えて、僕は涙が出そうになりました。忘れられない光景だった。

おもえば、これらすべてのライブで舞台から見えた景色は、たぶん僕ひとりだったら見ることができなかったものだったろうなと。
ジブンと同じような目線で音楽と向き合って楽しんで演奏をしてくれる真也くんとかをりさんに出会えたことは、僕にとってほんとうに仕合わせなことだったのだろうとおもいます。
しかしこれは紛れもなくジブンで掴んだ仕合わせであると僕はおもいます。それでも僕は、僕に出会ってくれたふたりにはとびきり感謝しています。

それから、これら5本のライブには、ひとつの例外もなく、僕たちと出会ってくれて、僕たちをより多くのひとたちに伝えるべく力を尽くしてくれたひとたちがいました。
白楽BLUESETTEのマスターは毎度必ず金曜日の夜というプレミアムな時間を狙って僕たちを呼んでくださっています。
チッタデッラでは長年お世話になっているイベンターの真野くんが僕たちを呼んで会場をセッティングしてくれました。
ソラ珈琲&食堂ヒュッテではnameshopで活動を共にしてきた絵描きのちょびちゃんが自らの職場でNARUTRIOがライブをしたら面白そうと考えてイベントを企画してくれて(ちゃっかりライブペイントとの共演も果たしました)、店長のせいじさんが張り切って会場をセッティングしてくださいました(店内のドアを取っ払って内装を整えて食卓を大移動!おまけに写真もバシバシ撮ってくださいました)。
そして平沼集会所の館長である後藤さんは、去年の年末に出演したフェスイベントで偶然僕たちの演奏を見ていて、ライブ後すぐに僕たちの所へやってきて是非うちで演奏してくれとオファーをくださり、約半年かけて我々出演者とお客様方双方のために隅々まで行き渡った準備をしてくださいました。
彼らにも最上級の感謝を伝えたいとおもいます。

僕は、音楽は心から生まれて心へ届くべきものだとおもっています。人ありきなんですよ。例えば僕は「楽しくなければ音楽ではない」という考えも同時に持っていますが、これだって心です。この心のもと、(良くも悪くも)人の心を動かす、(内容はどうあれ)何かを考えさせる演奏をしないことには無駄なんです。尤もそれが全くの無駄であるともおもっていないし、実際のところ、その無駄を積み重ねてきて現在があるのだとおもっているのだけれど。けれども、いまはもうそんなフィールドは矩踰えているのだから、届く演奏をしなきゃいけないんです、伝わるものを作らなきゃいけないんです。
たぶん、そうしてできた仲間たちがいま僕のまわりにいてくれていて、いっしょに演奏をしてくれたり、観客と繋げるために脳みそを使ってくれたりしているのだろうな。

なぁんてことを考えました。

ひとりきりではじめた音楽も10年続けていたら、いつの間にか面白いひとたちに囲まれていた。
間違いなく、いままで生きてきたなかでいまがいちばんなのだ。
いつだって「頑張ろう」なんてことはおもっていないです。
やりたいようにやるだけです。
それを続けることができるうちは、「もっともっと」とおもっていたいですね。
しらないジブンに出会う道は屹度もっと長く続くのだろうから。

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by narushop | 2017-06-22 06:22 | 日々のこと | Comments(0)


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